「マンションを売りたい」と思ったときに、何から手を付けたらいいか、不安になります。
できれば少しでも高値で売却し、新しい生活のための資金にしたいものです。
希望通りの売却を叶え、新生活を始めるためには、最近の売却動向を押さえ、手順を踏むことが大切です。
そこでマンションの売却を成功させるために……
- 2017年の最新マンション売却市場の動向
- マンションを高く売るためのポイント7ヵ条
- マンション売却で損しないための不動産会社の選び方
- マンションを高く売るために知っておきたい2つのキーワード
「インスペクション」「ステージング」 - 不動産会社が決して言わないマンションの「本当の売り時」
- 周りに知られずに早く売りたい人向けの最終手段「買取」
- マンション売却の流れと必要なお金
これまで私が関わってきた実際の取引事例を紹介しながらくわしく説明いたします。
目次
今、中古マンション売却市場が熱い!
国土交通省の平成27年度の住宅経済関連データによれば、住宅市場の約15%が中古物件。
その半数近くの約82,000戸が中古マンションなんです(平成25年度調べ)。
つまりそれだけ多くの中古マンションが売れているんです。
中古物件のほうが安心して売買できるお宝物件として見直されているんです。
実際に都心で駅から徒歩7分なら築36年のマンションでも1780万円で売れています。
戸建ては広くて、自由がきいていいのですが、管理やメンテナンスが大変です。
築34年のマンションが3000万円以上で売れている!
これまでの日本では、中古マンションなら「築25年で価値ゼロ」といわれており、新築至上主義の風潮がありました。
でも、今は違います。
建築技術の進歩などにより、マンションの価値が格段に長持ちするようになりました。
また、きちんとリノベーションされた中古物件が増え、新築よりもお得に買えるということで、賢い買い物をしようと考える人も増えています。
実際に、築34年のマンションが3150万円で売れた例があります。
25年たってもマンションの価値はなくならない時代になったのです。
国の方針もあり、不動産会社は中古マンションの売却に対して積極的になっています。
つまり、今は不動産会社によって、手厚い保証を受けながら、マンションを売ることができる時代なのです。
国の方針で2025年には中古物件が今の2倍に
中古マンション市場が活性化しているとお伝えしましたが、実は今はまだ発展途上。
まだ、市場に出回る住宅の約85%が新築物件で、中古物件は約15%ほどにとどまっています。
このままでは新築物件が多すぎて、家が余ってしまうため、国は中古住宅の売り買いを広げることに積極的になっています。
2016年4月に打ち立てられた“「住生活基本法」に基づく新たな「住生活基本計画(全国計画)」”をご存知でしょうか?
住生活基本計画の一部
- インスペクション(※1)の利用や、住宅瑕疵保険(※2)の活用、住宅履歴情報(※3)の蓄積に対する施策を実施する。
- 2025年までに中古住宅市場の規模を現在の2倍にする。
つまり、市場規模を拡大するために「中古マンションの安心保証」をつけることに、国も後押ししてくれているのです。
国が「どんどん中古マンションを売ってくれ、買ってくれ」と言っているも同然です。
かつて、国が高速道路にETC(電子料金収受システム)を導入しようとしたとき、「ETC搭載車は高速料金1000円」という施策を打ち出しました。
高速料金を割り引くことで、一気にETC車載器が普及しました。
国が「中古マンションの安心保証」を後押しする施策を打ち出すことで、これからは年々中古マンションが売れやすくなっていくと見込まれます。
※1 インスペクション……住宅の健康診断にあたるもの。
※2 住宅瑕疵保険……購入後の住宅に欠陥があった場合におこなう、修補などに対して保険金が支払われる制度。
※3 住宅履歴情報……設計図やリフォーム履歴など、住宅の履歴書のようなもの。
マンションを高く売るにはコツがある
マンション売却を考えている人には、売りやすい社会状況になってきています。
とはいえ、何となく選んだ不動産会社に言われるがまま売ると安く売ることになり、損をすることが多いのも事実です。
実際、私が取り扱ったマンションでも「他社で2700万円程度」と言われたにもかかわらず、3200万円で売れたという事例があります。
「できる限り高く売りたい!」と考えるなら、マンションを売る前にいくつかのポイントを押さえておく必要があります。
ではここで、マンションを高く売るための必須事項ともいえる8カ条を伝授します!
マンションを高く売るためのポイント7ヵ条
少しの工夫で、マンションを高く売る方法があるんです。
1:信頼できる不動産会社=パートナーを見つけるべし
マンションを売却する際には、不動産会社と契約を結んで、売却活動を代行してもらうことになります。
(もうひとつ買取という方法もあります。)
つまり、不動産会社は、マンションの売却を最後までを共にするパートナーです。
信頼のおける不動産会社を選びたいものです。
CHECK 高値で売却できるかどうかは不動産会社選びにかかっている
2:マンションの健康チェック「インスペクション」で安全を保証すべし
マンションの「インスペクション」をおこなうことをおすすめします。
インスペクションは住宅の健康チェックのようなものです。
住宅の劣化や欠陥の状態、必要な修繕の程度などを、プロのホームインスペクター(住宅診断士)に診断してもらうことで、マンションの価値を上げ、高値での売却につなげることができます。
CHECK マンションの健康チェック「インスペクション」で高く売る
3:最近の不動産の動向を押さえるべし
近年の不動産業界の動向を押さえることも高値でマンションを売るポイントです。
これからはマンションを売却しやすい環境が整ってきますから、不動産関連のニュースはこまめにチェックするようにしましょう。
4:売却タイミングを見極めるべし
売却のタイミングも大切です。
季節的な条件と、競合物件の動向という2つの軸があります。
売れにくい季節、また、近所の似たような条件の物件が売りに出ている時期は避けるのがポイントです。
また、ライバルとなる新築物件の動向も押さえておく必要があります。
CHECK マンションの売り時はいつ?
5:内覧で買い手の印象をUPさせるべし
内覧もマンションを高値で売るための大きなポイントになります。
内覧とは、売りに出した物件の情報を見た購入検討者が、実際にその物件を確認しに来ることです。
売却が決まってから引越す予定の場合、現在住んでいる家に内覧者が上がり込むことになります。
内覧で工夫することにより、値下げなしで売却につなげることができます。
CHECK 売却金額に大きく差が出る内覧の工夫
6:きちんとした広告活動をしてもらうべし
売主がいくら「売りたい」と思っても、不動産会社が熱心に広告活動をしてくれなければ、なかなか購入検討者の目にはとまりません。
実は、不動産会社が不動産情報サイトに掲載する物件の枠の数は決まっています。
不動産会社の中で優先順位が高い物件だけが掲載され、あなたの物件情報が後回しにされてしまう、ということもあるのです。
約束通りに広告活動をしてくれているかどうかは重要なポイントです。
CHECK 本当に掲載されている? 不動産仲介業者の広告活動をチェック
7:値下げのタイミングを慎重に判断すべし
値下げのタイミングの判断は、難しいものです。
不動産情報サイトに掲載するなどしているにもかかわらず、物件がなかなか売れないとき。
内覧者の申込みが全然ないときには、値下げを検討する必要もあるでしょう。
ただ、値下げのタイミングと、具体的にどれくらい値下げをすれば売れやすくなるのか。
それにはコツがあります。
CHECK 3か月目で値下げの提案がきたら要注意
不動産会社次第で高く売れるかどうかが決まる
まずやらなければならないのは、1.不動産会社選びです。
味方になってくれる不動産屋さんを見つけなければなりません。
いい不動産屋さんを見分けるには、まず「不動産会社のホンネと裏事情」を知っておくことが大切です。
不動産会社のホンネは「安くても多く売りたい」
不動産会社は、マンション売却のパートナーです。
親身になって相談に乗り、手を尽くしてくれる信頼のおける不動産会社を選ばなければなりません。
不動産会社はたいてい「少しでも高く売りましょう!」と言ってくれるものです。
高く売れれば、不動産会社も儲かります。
でも、不動産会社が自分たちの利益を効率よく出すためには、ただ物件を高く売ればいいというものでもありません。
不動産会社のホンネは「安くても多く売りたい」というところにあります。
なぜ「多く売る」ことが重要かというと、マンション売却の仲介をすればするほど「仲介手数料」という報酬が得られるからです。
まず、不動産会社の2種類の仲介の方法を知っておきましょう。
「片手取引」と「両手取引」です。
「片手取引」とは、売主側と買主側にそれぞれ別の不動産会社(A、B)がいて仲介をおこなうことです。
各不動産会社が受け取る仲介手数料は、物件の売却額の3%+6万円になります。
CHECK不動産売買の仲介手数料には上限がある
「両手取引」とは、売主側と買主側の間に1社(C)が入り、両方の仲介をおこなうことです。
両手取引の場合の仲介手数料は、売主側と買主側からもらえるので、6%+12万円になります。
両手取引をしているCの不動産屋さんだね。
片手取引より両手取引のほうが、売主、買主双方から仲介手数料をもらえますからね。
そもそも仲介手数料は、宅地建物取引業法によって上限額が決められています。
物件の売却額を多少上げたところで、不動産会社が得る報酬はそれほど変わりません。
例えば1300万円の物件を扱った場合、仲介手数料は売却額の3%+6万円で45万円(+消費税)です。
売却額が2000万円になったとしても、66万円(+消費税)ですから、約20万円の違いでしかありません。
CHECK不動産会社の仲介手数料の上限は?
以上の理由から、できるだけ数多くの取引をしたほうが不動産会社は儲かるのです。
片手取引より両手取引のほうが儲かりますし、安い売却額で早く買主を見つけて、売買契約の数を増やしていったほうが効率的に稼げるのです。
本当に高く売ってくれる業者を見抜くには「決算書」を見ろ
実は両手取引は、海外では「公平性を欠く」として、法律で禁じられていることが多いのです。
しかし、日本ではとくに規制がないため、普通におこなわれています。
不動産会社の中には、両手取引のうまみを得たい一心で、安い価格で売却を急がせる不動産会社もあります。
不動産会社が片手取引をしているのか、両手取引をしているのかを調べる方法はいくつかあります。
両手取引をしているか調べる方法
[決算書から調べる]
- 決算書が公開されている場合、決算書に取引件数と手数料の額が記載されているので、そこから手数料率を導く。
- 手数料が3%前後であれば片手取引、5~6%ならば両手取引を多くしているという予測がつけられる。
[契約時の立ち会いから調べる]
- 契約の際に立ち会うのが1社か2社かによっても見分けられる。
- 1社であれば両手取引、2社であれば片手取引になる。
一番いいのは、早い段階で不動産会社の担当者にそれとなく取引に関する話題を振ってみることですね。
こちらにはきちんと知識があるということがわかれば、不動産会社も襟を正して対応してくれるはずです。
もちろん、両手取引だからといって全ての不動産会社が早く安く売らせようとするわけではありません。
親身になって高く売れるように努力してくれる担当者もいるのでご心配なく。
不動産会社との契約は「専任媒介契約」がベスト
マンションを売る際に、不動産会社と結ぶ契約の形態は3種類あります。
不動産会社との3つの契約形態
1)一般媒介契約
- 2社以上の不動産会社と媒介契約を結ぶ。
- 「自己発見取引(※4)」で自ら買主を探し、契約することもできる。
2) 専任媒介契約
- 1社の不動産会社と媒介契約を結ぶ。
- 「自己発見取引」もできる。
- 不動産会社は、売主に対して2週間に1回以上、活動内容を報告する義務がある。
3) 専属専任媒介契約
- 専任媒介契約と同様。不動産会社1社のみと媒介契約を結ぶ。
- 自己発見取引はできない。
- 不動産会社は、売主に対して1週間に1回以上、活動内容を報告する義務がある。
※4 自己発見取引……売主自身が買主を見つけること。
一般媒介契約よりはきちんとお金をかけて営業活動をしてもらえるし、専属専任媒介契約よりも自由度が高いんです。
ちょうどいい契約形態といえます。
それぞれのメリット・デメリットを理解しておきましょう。
媒介契約3タイプのメリット・デメリット
契約形態 | メリット | デメリット |
専任媒介契約 |
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専属専任媒介契約 |
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一般媒介契約 |
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不動産会社の仲介手数料
宅地建物取引業法(宅建業法)という法律で、取引額における報酬額が決まっているのです。
取引額によって異なりますが、最大で物件価格の3%+6万円+消費税となります。
仲介手数料の上限額
取引額 | 報酬額 |
200万円以下 | 取引額の5%+消費税 |
200万円を超え、400万円以下 | 取引額の4%+2万円+消費税 |
400万円を超える | 取引額の3%+6万円+消費税 |
レインズで検索し、「囲い込み」されていないかチェック
不動産会社が自社で売却と購入の両方から利益を得るため、「囲い込み」をすることがあります。
囲い込みというのは、不動産会社が自社で受けた売却の情報を、他社に公開しないことをいいます。
これは、いわゆる両手取引で、自社が仲介する買主に売りたいという思惑から生じるものです。
マンション売却の専任媒介契約・専属専任媒介契約を結ぶと、不動産会社「レインズ」という業者間の情報ネットワークに物件情報を掲載する必要があります。
レインズにはその物件の取引状況などが掲載されます。
「公開中」と書かれている場合は、他社の内覧に応じる必要があります。
しかし、他社が問い合わせをしてきたときに「この物件はもうすぐ決まりそうなので見せられない」と言って断ってしまう。
これが典型的な囲い込みです。
だから「囲い込み」なんです。
不動産会社にとっては両手取引成立の確率を上げる行為ですが、売主からすれば売却のチャンスを潰されていることになります。
実は囲い込みへの対策のひとつとして、2016年にレインズの仕様が変更されました。
レインズの主な仕様変更点
- 取引状況に「公開中」と掲載されているものは必ず他社の問い合わせにも応じなければならない。
- 書面での申込みがあった場合にのみ「申込みあり」という表示に変えられる。
これにより、少しだけ囲い込みのリスクが減りました。
とはいえ、取引状況に関する駆け引きにはまだ抜け道が多いため、囲い込み一掃とまではいかないのが現実です。
売主はまず、レインズで自身が売りに出しているマンションの情報を見ておきましょう。
あとは内覧の際にチェックできます。
内覧の際、自身が契約している不動産会社以外の不動産会社が来る場合はきちんと情報が公開されている証拠です。
自身が契約している不動産会社の担当者ばかりが来るような場合は注意が必要です。
そんなときは、不動産会社の担当者に素直に言ってみるといいでしょう。
「なぜかお宅の会社の人が多く来ますね」「他の会社には情報が行っていないのでしょうか?」といった具合です。
販売開始3ヵ月で急に値下げの提案が来たら要注意
不動産会社との専任媒介契約は3ヵ月と決まっています。
もちろん、その期間に売れなければ契約を延長することも可能です。
しかし、鳴かず飛ばずの場合、不動産会社は売主に3ヵ月で契約を打ち切られて他の不動産会社に乗り換えられてしまうこともあります。
不動産会社としては、報酬を得ないまま3ヵ月の販管費だけが出ていくことになります。
それを避けるため、3ヵ月目が近づくと、急に担当者が売却額を下げる提案をしてくることがあるのです。
売主は、あらかじめ売却のストーリー(スケジュール)を不動産会社ときちんとすり合わせておくことが、いたずらに値下げせずに売却するためのポイントといえます。
またいい担当者であれば、売れないときにこそ選択肢をたくさん提案してくれるものです。
なんだか不安になってきた……。
売却スケジュールを説明してくれる担当者がベスト
優秀かどうかはどこで見分ければいい?
優秀な担当者の見分け方
- 売却スケジュールを把握して、最初にきちんと説明してくる人。
- 予定通りにいかないときなどに、別の案を提案して軌道修正してくれる人。
優秀な担当者かどうかを見極めるのは難しいものです。
人柄も大事ですが、不備なく納得できる売却をするためには、やはりきちんとスケジュールを示し、売主がやるべきことをきちんと示せる人でなければいけません。
また、提案力も大切です。
マンションの価値を上げ、高値で売るための方法を提案したり、何か問題が起こったときにもどう軌道修正すればいいかアイデアを出してくれる人が望ましいでしょう。
このふたつを兼ね備えた人を選ぶのがベスト。
もし、担当者が合わないと思ったら、不動産会社に連絡をして担当者を変えてもらってもかまいません。
マンションの健康チェック「インスペクション」で高く売る
住宅診断士がマンションの状況を目で見てチェックする
「インスペクション」とは、プロが住宅を診断します。
実際にホームインスペクター(住宅診断士)が住宅を訪れ、細かく状況を目で確認していくのです。
建物は安全か、修繕は必要かなどをチェックしてもらえるシステムです。
体に異常はないか、治療の必要があるのかどうかを医師にチェックしてもらう健康診断と似た機能を果たします。
診断は目で見ておこなわれます。
マンションの場合では、コンクリートなどの構造や室内配管などをチェックします。
機材を使った詳細診断をすることもあります。
「安全なマンション」の保証付きのため安心感が出る
売却の前にインスペクションをしておけば、マンションの状況を正確に把握することができ、安心して取引に臨めます。
修繕する必要がある部分がわかれば、事前に修繕をしてから売りに出すことができます。
インスペクションを済ませている、ということが物件の付加価値につながるといえるでしょう。
インスペクション費用は5~10万円が相場
インスペクションにかかる費用は5~10万円。
チェックをする場所や、精度によって異なります。
インスペクションの費用のめやす
- マンションの部屋(専有部分)のみ診断する場合→5~7万円程度
- 共用部分まで診断する場合→約10万円程度
インスペクションを専門にしている会社があるので、まずは相談してみるとよいでしょう。
インスペクションの会社も、さまざまです。
リフォーム会社や不動産会社と癒着があったりすると、公正な診断はできません。
ホームページなどで業績や社歴を調べ、信頼できるところを選びましょう。
アメリカではもはや常識:70%以上がインスペクションを実施
日本ではまだまだ認知度の低いインスペクションですが、欧米では一般的です。
実は、アメリカでは、州によっては取引される物件全体の70%以上でインスペクションがおこなわれています。
インスペクションは5~10万円の出費
住宅の安全保証として機能するインスペクション。
欠点は費用がかかることです。
検査の精度によって金額は異なりますが、5~10万円の出費になります。
ただ、やはり物件の価値を上げるという点ではしておいて損はないと考えられます。
マンションを売るにも費用がかかる
マンションを売る際には、さまざまな費用がかかります。
実際には売却で、利益が出るほうがまれです。
できるだけ高値で売却し、少しでも利益を出すことを目標にしていきたいですね。
例)売却額3800万円、利益200万円(所有期間7年)の場合
マンション売却にかかるお金
項目 | 計算式 | 金額 |
仲介手数料 | 3800万円×0.03+6万円 | 120万円 |
税金(※5) | 200万円×0.20315 | 40万6300円 |
登記費用(※6)など | 5万円 | |
印紙代(※7) | 5000万円以下は1万円 | 1万円 |
引越し費用(※8) | 引越し費用+不要物の処分費用 | 20万円 |
補修費用(※9) | 壁紙の張替え | 12万円 |
インスペクション代 | 7万円 | |
ステージング代 | 15万円 | |
合計 | 220万6300円 |
※5 税金…マンション売却によって利益が出た場合は所得税と住民税がかかる。
売却した年の1月1日現在の所有期間が5年以下であれば39.63%、売却した年の1月1日現在の所有期間が5年を超える場合は20.315%かかる。
※6 登記費用…ローンが残っている場合の抵当権抹消登記や名義変更登記の費用、司法書士への報酬が出費としてある。
※7 印紙代…売買契約書に貼付する印紙代。物件の価格が1000万円を超えて5000万円以下の場合は1万円。5000万円を超え、1億円以下なら3万円かかる(平成30年3月31日までに作成される場合。それ以降はそれぞれ2万円、6万円となる)。
※8 引越し費用…引越しの費用と建物引き渡し時の不要物の処分費用は10万円以上と見ておいたほうがいい。
※9 補修費用…物件の状態によって大きく変わる。最低限のクリーニングの場合5万円程度から。
マンションの売り時はいつ?
マンションが本当に売れるのは春と秋
不動産会社は何かと理由を付けてどの季節も「売れる」と言ってくるものです。
「夏にわざわざ物件を探している人は、それだけ熱心で急いでいるということなので、必ず売れます!」
「年内に決めてすっきり新年を迎えましょう!」
しかし、実質的に取引量が増えるのは春と秋なので、冷静に判断したいものです。
春と秋に物件数が急増するのは、人の動きが多く、引越しを考える人が増えるためです。
物件を欲しがる人が増えれば、値段も上がります。
一方、夏は暑さによって人が外に出たがらないため、取引の数は減ります。
冬も年末年始などでバタバタしがちな季節です。
忙しいときにわざわざ引越しをしようとする人は少ないものです。
その結果、春と秋に売買が活発になります。
売却のタイミングとしてベストといえるのです。
競合マンションがあるなら売却時期を遅らせるほうが高く売れる
高値で売りたいなら、競合物件の存在も忘れてはなりません。
競合物件とは、同じエリアにある同程度の条件の物件のことです。
マンションであれば同じマンション内の別の部屋などが、それに当たります。
競合物件がある場合、売却額が競合物件に左右されてしまう恐れがあるため、売却時期をずらすのが賢明です。
例えば、先に売り出された競合物件の売却額が、あなたのマンションの希望売却額よりも安い場合、どうしても安いほうに人気が集中してしまいます。
あなたの物件はいつまでも売れ残ります。
不動産会社には、早く売却したいというホンネがあります。
「競合物件が出ているので、売り出しはもう少し後にしましょう」という提案をしてくる不動産会社はまれです。
売却を急かされ、あなたの物件も値下げせざるを得なくなるのです。
競合物件は自分でも調べられる
もし競合物件の情報が不動産会社から提供されない場合は、自分で調べてみましょう。
自分自身で不動産の情報サイトなどを確認すれば、同じエリアに似たような物件が出ていないかはある程度調べられます。
チェックしたうえで、もし同じような物件が出ていたら「わたしのマンションの周辺の物件が結構出ているけれど、時期的に大丈夫だろうか」と担当者に相談してみるといいでしょう。
近隣に新築マンションの計画があるなら早いほうが高く売れる
もうひとつ、競合となるのが新築の物件。
自身のマンションの近くに新築のマンション建設の計画がある場合、その新築マンションが競合となり得るのです。
新築マンションを売り出す不動産会社は、そのエリアのだいたいの価格を把握したうえで価格設定をしてきます。
価格がそれほど変わらないのであれば、「同じくらいの値段なら、中古よりも新築」と考えるのは自然なことです。
新築のほうが購入検討者にとって魅力的に見えるでしょう。
近隣に新築物件が建設される計画が持ち上がったら、さっさと売り抜いてしまったほうが賢明な場合があります。
また、近くに新築マンションができることで、日当たりなどが変化し、物件の価値が下がるというリスクもあります。
新築物件の建築情報を逃がさないように、チラシのチェックや不動産会社との情報共有を欠かさないようにしましょう。
内覧でマンションをもっと高く売る
何をしたらいいの?
内覧は、物件に興味を持った購入検討者(内覧者)が、実際に物件を訪れて、建物の状態や、近隣の環境などを確認しに来ることです。
つまり、売却に一歩近づいた証拠だといえます。
ここでいかに「ここに住みたい」と思わせるかが、売却成功のカギとなります。
販売活動にはできるだけ協力をする
内覧は販売活動の一環です。
購入検討者も一般の人が多いので、週末に内覧を希望してくるケースが多くあります。
不動産会社から連絡が来た際に、「その日は対応できない」と断ってしまうのはNG。
マンション売却の機会を自ら逃してしまうようなものなのです。
内覧には基本的に立ち会う必要はないので、販売活動が始まったら毎週末出かけるくらいの心持ちでいたほうがいいでしょう。
内覧は販売活動の中で、唯一売主自身が能動的に協力できる部分です。
チャンスを逃さないようにしたいものです。
内覧の流れを押さえよう
まず、内覧希望の連絡が不動産会社に届き、不動産会社は内覧者の希望日程を売主に伝え、調整します。
売主は当日に向けて掃除など、内覧準備をおこない、内覧当日を迎えるようにします。
基本的には立ち会わなくていいでしょう。
購入検討者が再度内覧したい、と希望した場合は立ち会ってもいいでしょう。
内覧のポイントは“ステージング”できれいに見せること
内覧では、「この家に住みたい」「この家に住んでいる自分がイメージできる」と思わせることが最重要。
誰でも最初にできるステージングは、極力部屋の荷物を減らすことです。
「この部屋、広い!」と思わせることが大事なんです。
部屋の「広さ」を重視する購入検討者は非常に多いもの。
生活感のある家具や荷物が所狭しと並んでいると、いくら掃除をきちんとしていても、「広い」という印象は与えづらいです。
まだそのマンションに住んでいても、内覧のときだけレンタルルームなどを利用して、なるべく荷物を置かないようにしましょう。
特に部屋の要となるリビングは物が少なければ少ないほどよいでしょう。
さらに、「ステージング」をすることでさらに部屋を魅力的に見せます。
ステージングとは、部屋の間取りに合わせて家具や小物で演出すること。
アメリカでは一般的におこなわれています。
むしろステージングをしていないと物件が売れないこともままあります。
日本でも部屋を魅力的に演出してくれるステージングの専門会社があります。
専門会社に依頼すると、費用は10~20万円程度かかります。
一部の不動産会社では、ステージングを無料でやってくれるところもあります。
自力ですることも可能ですが、プロに任せるほうが賢明といえるでしょう。
「ホームステージング」で検索すると、さまざまな会社が出てくるのでチェックしてみましょう。
ステージングで査定額より200万円高く売れた
ステージングで成功した実例を見てみましょう。
CASE
- □物件の基本情報
- 立地:横浜市青葉区。最寄り駅から徒歩7分
- 築年数:築30年
- 階数、間取り:3階。4LDK
- 同じエリア内の類似物件の相場・・・3400~3800万円
- 当初の査定価格:3480万円
- □ステージングで具体的に行った工夫
- 自分で行った工夫
- ○リビングを重点的に片付け、開放的に見せた。
- ○不要なものはレンタルボックスに預けた。
- ○日中でも各室に必ず照明をつけ、明るい印象にした。
- 業者に依頼した工夫
- ○ハウスクリーニングを頼んだ。(費用は2~7万程度)
- ○特に水回りを重点的に磨き、清潔感を印象づけた。
- ○ステージング専門会社に、部屋を広く感じさせるコーディネートや、部屋に合わせた家具をセレクトしてもらった。
- 自分で行った工夫
- □結果
- 3680万円で売却に成功
- 売却までにかかった期間・・・4ヵ月
査定額より200万円高く、また相場価格の範囲の中でも比較的高い金額で売ることができました。
部屋の利用価値を印象づけることも効果的
部屋の使い勝手をアピールすればよいのです。
ステージングでは、部屋を広く見せることがもっとも大切ですが、
狭い部屋でも、部屋の利用価値が高いことをアピールすると効果的です。
そのためには、その部屋をどう使うか、買主に具体的にイメージさせる
ことが大切なのです。
たとえば、ステージングでこんな工夫をします。
ステージングの工夫
- ○狭いリビングこそ、ダイニングテーブルとソファを配して、想像以上に活用できる広さであることを印象つける。
- ○狭い寝室こそ、シングルベッドと机を配して、利用イメージを想像させる。
このような工夫を行ったマンションの内覧に訪れた、購入検討者の感想を見てみましょう。
購入検討者の感想
- ○リビングの利用のイメージがわいた。
- ○家具のレイアウト次第では、狭い部屋でも機能性が高いことがわかった。
- ○広さだけでなく、部屋の形や窓の位置で、部屋の使い勝手が良いことがわかった。
注意したいのは、部屋の広さに合わない大きな家具を配置してしまうことです。
部屋が余計に狭く感じられてしまい、買主が受ける印象は下がってしまいます。
適切なステージングを行うためには、ステージングの実績が多数ある業者を選びましょう。
早く売りたいなら「値下げ」や「買取」の検討を
遅くても6ヵ月を見ておけば、売り時が訪れるものですよ。
売却スケジュールは6ヵ月がひとつの目安
最初の段階で不動産会社と売却スケジュールをきちんと話し合い、納得した状態で値下げをおこなうのが賢明といえるでしょう。
媒介契約も、最初から6ヵ月という長めのスパンで考えておくと安心です。
6ヵ月あれば、売りやすい時期は必ず訪れます。
季節の問題でいたずらに値下げする必要はなくなります。
値下げは200万円ずつが業界の慣習(都市部のファミリータイプ)
不動産業界の慣習として、値下げは、都市部のファミリータイプであれば200万円ずつ下げていきます。
100万円程度の値下げだと、値下げしたことがわかりづらく、買う側の不動産会社や購入検討者にお得感を与えにくいのです。
「100万円下げる」という提案が来た場合は、すでに購入検討者が現れている可能性があります。
100万円は、値段交渉の中で値引きをする金額なのです。
値下げの提案は、媒介契約の期間とも関係があります。
不動産会社との媒介契約は3ヵ月で1単位なので、不動産会社には3ヵ月以内に売却を決めたい、という思惑があります。
1ヵ月目、2ヵ月目、最後の3ヵ月目ギリギリで値下げの提案をされることが多いようです。
また、夏や冬など、買い手が少ないときに値下げを提案するケースも少なくありません。
急ぐときの最終手段は「買取」=不動産会社に物件を買い取ってもらう
マンションを売るんだから、誰かが買い取ってくれるのは当たり前では?
短期間で売却したいときの選択肢になります。
買取とは、マンションを不動産会社の仲介を通して個人に売却する方法とは異なり、不動産会社や買取業者に直接不動産を買い取ってもらう売却方法です。
マンションを買い取った不動産会社や買取業者は、物件のリフォームをおこなうなどして付加価値をつけ、個人に対して再販売します。
買取が向くのはこんな人です。
買取が向く人
- どうしても早く売却したい人。
- まとまった現金が急ぎで必要な人。
- 周囲に売却を知られたくない人。
- 瑕疵担保責任を負いたくない人。
しかし、少しでも高くマンションを売りたいのであれば、時間をかけてでも不動産会社の仲介による売却をするほうがよいでしょう。
買取は、のっぴきならないときの最終手段と捉えておくのが賢明です。
買取のメリット1:周りに知られずスピーディーにお金になる
買取の場合、不動産会社と直接のやりとりで売却価格の折衝をおこないます。
価格の折り合いがつけば、数日から数週間ほどで売却が完了します。
また、現金での買取が多いので、まとまった金額がすぐに手に入るというのもメリットのひとつです。
売却スケジュールが立てやすいのも長所といえるでしょう。
買取のメリット2:売却後の瑕疵担保責任が免除
売却したあとに、物件に欠陥が見つかった場合、その責任は売主が負うことになります。
これを「瑕疵担保責任」といいます。
一般的な売却方法では、不動産会社を仲介したとしても、売却後に欠陥が発覚した場合、その修繕費用などは売主が負担するケースが少なくありません。
瑕疵担保責任が売主にあるということです。
一方、買取の場合は買主がプロである不動産会社ですので、瑕疵担保責任を負う必要はほぼありません。
そのため、買取によってマンションを売却すれば、売主が瑕疵担保責任を負わないで済むのです。
高値で売れたとしても欠陥が見つかって、多額の修繕費用を支払わなければならない、というリスクを回避できます。
買取のメリット3:仲介手数料ゼロの場合も
一般的な売却では、マンションを売却する際に不動産会社に仲介手数料を支払う必要があります。
しかし、買取の場合、その依頼をしている不動産会社が買主となる場合は、仲介手数料は必要ありません。
買取のメリット4:マンションを売却することを知られずに済む
不動産会社の仲介で売却をおこなう場合、買主を探すために自身の不動産の情報が世に出回ります。
インターネットの住宅情報サイトなどに掲載された場合、知人などにもマンションを売却することがわかってしまうこともあります。
しかし、買取ならば不動産会社との直接のやりとりだけで売買契約が成立するため、周囲に知られないで済むのです。
買取のデメリット:一般的な販売額よりは安くなってしまう
一般的な売却よりも価格が安くなってしまうという大きなデメリットがあるんです。
買取のデメリットは、一般的な売却額よりも安くなってしまうことに尽きます。
これは、不動産会社が物件を買い取ったあとにリフォームを施す費用や、売却のための営業をする費用などを見越しているためです。
物件にもよりますが、一般的な売却額の70%程度まで下がってしまうのです。
一般的な売却方法ならば2000万円のマンションも、買取では1400万円程度になってしまうのは、なかなか痛手です。
そのため、買取ではなく一般的な売却方法を選ぶ人が多いのです。
不動産のプロが解決! マンション売却のお悩み
リフォームとかしておいたほうがいいのかな?
よくある質問について、お答えしますね。
マンションでもリフォームすべき?
マンションをリフォームしてから売り出すべきかどうかという問いですが、もちろん、資金に余裕があるのであればするに越したことはありません。
しかし、リフォームにはかなりの費用(100万円単位)がかかります。
最低限の修繕にとどめても問題ないでしょう。
むしろ、内覧の際のステージングはする価値があります。
10~20万円程度と、リフォームほどはお金がかかりませんが、物件の印象をよくすることで、効率的に高値で売れる確率を引き上げてくれます。
CHECK ステージングで部屋を魅力的に演出
築年数が古い物件でも売れるの?
きちんと管理が行き届いているマンションであれば、築年数が古くてもじゅうぶん売却可能です。
昭和56年(1981年)6月以降に建築の確認を受けた物件であれば、新耐震基準を満たしているので申し分ありません。
さらに都心に行けば行くほど古い物件が売買されやすい傾向にあります。
旧耐震基準の物件は売れる?
昭和56年(1981年)6月以前に建築の確認を受けた物件は旧耐震基準の物件にあたります。
全く売れないということはないですが、マーケット次第といったところです。
周囲に新築の物件が多い場合はかなり値下げをしなければ厳しいでしょう。
複数人で共有している名義の不動産はどう売る?
家族などと複数人で不動産を所有している場合、勝手に売却をすることはできません。
共有者全員が集まって同意する必要があります。
共有者が来られない場合には、実印で委任状を作成する必要があります。
共有者が高齢や疾病などで同意を得ることが難しい場合には、司法書士や弁護士を立てて意思確認をおこなうという方法もあります。
売却するか、賃貸に出すか、迷っているのですが……?
マンションを売却するのではなく、賃貸に出すことを視野に入れている人も少なくありません。
賃貸に出すメリットは何といっても家賃収入。
決まったお金が毎月入ってくるため、日々の生活がうるおいます。
家計の助けになるだけでなく、住宅ローンの金利や管理費などは経費として処理されるので、節税にもつながります。
いいことずくめに思われる賃貸ですが、最大のリスクは「空室」になること。
立地条件などにもよりますが、借り手が見つからなければ当然家賃収入はゼロ。
ローンが残っていればその金額は出ていき、赤字となってしまいます。
なかなか空室が埋まらない状態が半年や1年続くと、金銭的にはかなり大きなダメージとなります。
資金に余裕があるなど、空室になっても大丈夫であれば賃貸を視野に入れてもいいでしょう。
空室が心配であれば、自身のマンションのあるエリアの空室率をあらかじめ不動産会社に確認しておくとよいでしょう。
住宅ローンが残っているマンションを売却したい
住宅ローンが多く残っていて、マンションを売却しても返済しきれない可能性がある場合には、「任意売却」という手段があります。
ローンが残っている物件を売却し、売却額の差額でローンを支払い、残債分を金融機関に交渉してもらい、分割で支払ったりする方法です。
任意売却をおこなうためには債権者の同意が必要になります。
マンション売却の流れも押さえておこう
成功させるためには、半年くらいかけてしっかり手順を踏んで進めていく必要があります。
最後に、マンションの売却の流れをおさらいしておきましょう。
マンション売却の流れと必要なもの
マンションを高く売るためには、きちんとプランを立てて臨むことが大切です。
そのためにも、売却の流れをおさえておきましょう。
査定は売却の第一歩
最初は査定です。
所有している物件のだいたいの価格を知る作業です。
ネットなどでできる机上査定、実際に業者が訪問しておこなう訪問査定の2タイプがあります。
物件の広さや築年数がわかる資料が必要になります。
不動産会社と媒介契約を結ぶ
実際に物件を売り出す場合は、不動産会社と媒介契約を結ぶことが必要になります。
不動産会社が広告活動をおこなうケースがほとんどです。
本人確認資料や権利証などを用意してください。
いよいよ売り出し開始
不動産会社が売り出し物件の情報を広告媒体やインターネット上に掲載します。
買主を募る営業活動が本格的にスタートします。
内覧希望者があると連絡が入る
購入検討者から内覧の希望があると、不動産会社より連絡が入ります。
内覧前には部屋からなるべく荷物を出し、きれいに掃除をします。
条件が整うと売買契約
売買の条件が双方納得できる形でまとまったら、両者と不動産会社が集まって売買契約を結びます。
売却に関する取り決めをおこないます。
実印、印鑑登録証明書、権利証、身分証明書、場合によってはマイナーバーのわかる書類が必要です。
決済と引き渡しをおこなう
買主から手付金を受取り、不動産業者に仲介手数料を支払います。
登記の抹消などをおこない、物件の鍵を引き渡します。
不動産会社に支払う仲介手数料を準備してください。
利益が出たら確定申告
売却によって利益が発生した際には、翌年、確定申告をおこない、所得税や住民税などの税金を納める必要があります。
なお、引越しのタイミングはケースバイケースです。
先に引越しを済ませてから空き家を売り出す場合や、売買契約が完了したあとに引越す場合など、状況によりさまざまです。
不安がなくなってやる気がわいてきたよ。
査定価格や相場価格を出してみるといいでしょう。
この記事のまとめ
・不動産会社と契約するなら、専任媒介契約。
・建物の安全性をチェックする検査、インスペクションを利用して物件の価値を正しく伝える。
・内覧の際は部屋の荷物を出し、魅力的に見せるための「ステージング」をおこなう。購入検討者に「買いたい」と思わせることが大切。
・売却のタイミングは春か秋。競合物件が売りに出ていないかも確認する。
・どうしても売れないときは値下げを検討する。
・新築物件も競合になり得るので、新築計画もチェックしておく。